雪の女王

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「貴女のカギが持つ神のチカラが…貴女の事を守ろうとしたのね。」 ゲルダは落ち着いて眠りについたようだ。 カイはゲルダの暴行と強姦を謝罪し、私に暖かいミルクを淹れてくれた。 カギの光は、すぐに落ち着いた。 次の世界に引き込まれなかったということは…この世界にはまだ訳があるということなのだろうか? 「ゲルダちゃんは…人間になりたい言っていました。カイくんと共に。」 「………それは、無理ね。」 「どうして?神なら願いを叶えてくれる。私には無理だけど、彼女なら…!」 「違うの。『神に祈った結果』が、この世界なの。わかるかしら?」 「…神が、すでにこの世界に?」 カイはニッコリと頷いた。 「そう。人間だった頃…アタシは、まだ『俺』だった。ゲルダと共に、あの村で暮らしていて………。」 カイは昔話をするかのよつに、懐かしそうにひとつひとつを教えてくれた。 その内容は童話雪の女王のストーリーとほぼ同じで… ただひとつ違う点は、 「『俺』はあの時…すでに死んでいたんだ、ゲルダと共に。」 カイとゲルダが、一緒に村に戻ることはなかった、という悲しい結末だった。
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