北風と太陽

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「なぁ、いいだろ?」 「お願いします、少しでいいので。」 2人の男は、私の腕を掴み、両サイドから詰め寄る。 背後には大きな木。逃げ場なんてない。 「いやだ…まって……」 「もう待てねぇ。減るもんじゃねーだろ。」 「何もしませんから。僕達は…ただ貴女を脱がせたいだけなんです!」 もうやだ、この変態二人組! 事の発端は、数分前にさかのぼる。 道端に倒れていた私を、助けてくれた2人の男達。 水を分け与えてくれて、お礼を言うと… 見返りを要求してきたのだ。 「ごめんなさい、私…何も持ってなくて…」 「モノなんかいりません。その代わり、ひとつ、お願いがあるのです。」 「助けてやったんだから。ひとつくらい…いいだろ?な?」 口の悪い男は、なんだか強情そうで苦手なタイプ。敬語の男は、少しタレ目の可愛くて弱そうなタイプ。 どちらも、顔は悪くないんだけど。 「脱いでください!」 お願いする内容が、変態だ。 そして、冒頭に戻る。
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