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「それでも、あのガキみたいなのがいいわけ?」
今度は、ガキか…。
確かに、ヒロはキャッキャッしてて子供っぽい所がある。
だけど、ふとした瞬間に男になって私を求める。
そのギャップは私しか見れない顔で、その顔は私をキュンとさせる。
「満足するとかしないとか、私にはわからないけど……」
私は、先輩の手を握ると自分の髪からその手をどける。
「一緒にいるのは、彼がいいの。彼じゃなきゃ、嫌なの」
「ふーん」
先輩は、サッと立ち上がる。
「じゃあ、俺はセカンドでいいや」
「だから!」
「いつでも待ってる。亜美がアイツに不満を感じたら、いつでも呼び出して」
「不満を感じても、他の人には頼らない」
「それでもいいよ。俺がいること、忘れないでくれたら」
背中を向けたまま、ヒラヒラと手を振る先輩に、肝心なことを言い忘れていた。
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