彼氏彼女とは

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「大変そうだね」 ツクツクと兎小屋にあった石をツツいていたら、頭上から声が聞こえた。 顔を上げると……。 「お久しぶりです」 目の前には、爽やかな田口先輩がいた。 「噂聞いたよ……。って、本当だった感じ?」 「へ?」 私の首すじに視線が移ったと思ったら、先輩は固まった。 え? えっと……。 「春日部のこと、セカンドにしたの?」 「春日部?」 「春日部トオル」 あ、そう。 トオル先輩の苗字なんか、知らなかった。 「いや、その…。よくわからないうちに…」 「え?」 先輩が、驚いた顔をする。 「よくわからないうちに、セカンドにしたって…どんな状況?」 そう、言われても…。 「セカンドって何ですか?」 「は?」 「誰も教えてくれなくて」 すると拍子抜けしたのか、先輩は笑いだした。
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