67人が本棚に入れています
本棚に追加
「それ、彼氏に見られたの?」
「……はい」
「終わったね」
終わった……。
サラッと、なんてことを…。
「でもさ、そういうことをしてないなら、ちゃんと話した方がいいよ。信じてもらえるかは別として」
「……はい」
親切な先輩は色々と教えてくれた上に、エールまで送ってくれたけど。
頑張れる気がしない。
いやむしろ……、誤解されないほうがおかしいわけで、ヒロが逃げた理由もなんとなくわかる。
だけど、このままにしておくわけにはいかない。
「田口先輩!」
その背中に、声をかける。
噂が広まってるってことを聞いてしまった今、トオル先輩には会いたくないけど。
だけど、全ては私がいけない。
責任は、ちゃんと自分で取らないと。
最初のコメントを投稿しよう!