プロローグ

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 そうしてそれから1年半に渡る数十回の手術を受けた結果、超絶ブサイクだった顔が、元の顔を思い出せないほどの超絶イケメンフェイスに生まれ変わったのである。  これで俺は、夢にまで描いた楽しい学園生活が送れるぞと思ったのだが、気づけば既に中学3年の冬になっていた。そして、整形手術に夢中になっていた俺は、ある大切なことを忘れてしまっていた。お分かりだろうか。  「高校受験」である。  2年生の夏から休学し、整形手術のことしか頭になかった俺は受験のことなんか完全に忘れてしまっていたのである。それは、俺だけではなく両親も一緒だった。
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