それでも俺はシリアスを通せない

わきあいあい

詳しく話しを聞いてみると

万里奈の夏休みの機会を使ったオーストラリアに留学中に、ホームステイ先の女の子にBL本を見せられた万里奈は、たちまちハマってしまい今や立派な腐女子になったそうだ。

今では本棚に謎のタイトルをかかげた本が数多く陳列している。

あれ。留学行って学んできたのそれ？
なんか違くない？

｢...ふふ腐。
生BLきた。お兄ちゃんの時代よ。平凡受けktkr！｣

謎の笑みを浮かべる妹に、兄は困惑する。

これもオーストラリアで培ったものなのか。

腐だけでなくニヤニヤと変態のような笑みを習得しレベルアッ腐した万里奈に若干引きながらも、可愛い妹の為ならばと、歩はお願い通り条國学園を受験し、見事合格した。

そして、合格してからというのも、様々なフラグがなんたら王道がなんたらと万里奈ちゃんの腐勉強会が開かれ、なんとなくBLの知識を頭に叩き込み、そして今年の春を迎えた。

可愛い妹との別れに号泣していた俺に、別れ際の万里奈ちゃんは清々しい笑顔で一言

｢期待してる｣

万里奈ァアアアアアア
なんてかっこいいんだ万里奈！！

お兄ちゃん惚れちゃうよ！！

回想end

と、こんな感じで、必要な荷物を先に寮へと送り、自宅から3時間30分かけて条國学園まで来たというわけだ。