春の気まぐれ

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春の気まぐれ

春は不安定さがどこか私を不安にさせる 心地よい日は 生きてて良かったというこの上ない多幸感に満たされ どんよりした空の日は 生暖かいせいもあってうんざりしてしまう 今日はどろどろの日で 用事で出かけなくてはいけなかったから出かけたけれど あまりにうえーという気分だったので 何かおいしくて有名なものを食べようと思って ちゃんとネットで調べてそこで食べた もちろん、おいしかった 帰りに歌舞伎町近くで 女子力のかたまりの 夜系のお姉さんとすれ違い ぶわっと香る香水は私に女としての挑戦状に思えた あのお姉さんは何に駆られて あそこまで作り込んでいるのか あそこまでになったら何か私に見えないものが見えるようになっているのか 食欲で気分を紛らわしたことは 欲に駆られて情けないことなのかと自問し でも、あのお姉さんも恐ろしい欲望に突き動かされて追い込んでいるかもしれないし 結局よくわからなくなった
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