繋がってても

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繋がってても

あの人が遊ばなくなったという話は転入生が来てすぐに噂で聞いた。 それでも、親衛隊は統率がとれたままだったし、へらへらと一緒に行動しているところをみたこともあった。 それが、徐々に親衛隊と距離を置き始めて、周りが気が付いた時には既に彼の周りにはクラスメイト数人と生徒会、それからあの転校生しか居なくなっていた。 親衛隊すらしばらくは自分たちが距離を取り始められているということに気が付けなかったのだ。 あの人の周りに所謂性的な友達が居なくなって直ぐに、あの人と転入生が付き合いだしたという噂を聞いた。 最初はもしかしてだった話も今では付き合っている前提として話が進んでいる。 今日もクラスメイトと話をしていたらそんな話になった。 「なんで、刺されないんだろうな。」 出てきたのは、本音のほんの一部だった。 クラスメイトの顔が訝し気だ。 「だって、会計様だからなあ。」 困ったような笑顔を浮かべられた。 「そもそも、お互いに分かっててだし、なんかあの人憎めないっていうかな。」 「そうそう、親衛隊が面倒じゃないってのも大きいかもな。あそこは完全にファンクラブだろ?」 そういうものなのかと思う。     
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