青春

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 育った環境、、、。よくはなかったと思います。両親は病的なほど厳格で、私の成績が思わしくないと、ひどくぶたれました。ずっと嫌いでした。ただ、成人してからは他人です。何の感情もありません。怒りだとか恨みだとか、そういったものはずっと昔に消えていました。過去の境遇に思いを巡らせる余裕は、ここ数年ありません。報道では、生まれ育った環境を犯行の要因として大々的に報道していますが、ピンときません。全責任を両親に押し付けているのでしょう。彼らは赤の他人です。全く関係のない人物です。犯人は私です。全責任は私にあります。  世間がなぜ、私でなく血縁者を痛めつけるのか、、、世間にとっては、私は狂人でなければなりません。世間とは別の精神的異常者でなければならないのです。同じ人間であってはならないのです。人間でない生き物に、人間が精神攻撃をしても効果はありません。いくら批判しようがなんの効果もないのです。世間はそう認識していると思います。しかし、私に対する憤りはどんどんと膨らんでいく。世間はそのはけ口として、私に最も近い人間である血縁者を攻撃するのだと思います。とても人間的で合法的な手法で血縁者を糾弾し、精神的攻撃を与え、時間が落ち着きを与えるまでのはけ口として彼らを酷使するのです。       
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