Ⅱ.よく晴れた夕暮れの空。

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――ヤクヨナラ,ナナゲンノキョウシツニイルヨ 「何言ってんだ、次は六限の授業だ、」 ろ。 振り返り、相槌をついていた口が止まる。 周りにはだれも居ない。 俺は一人だ。それは当然だ。いつも行動を共にしている薬代がいないのだから、至極当たり前の事だった。 「……?」 しかし、俺は首を傾げる。 今のは、「誰」の声だろう。 聞き覚えはないはずの、でも、果たして「知らない」声だっただろうかと聞かれると、 「茉也くん?」
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