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振り向くと、探し人である薬代が俺の方に駆け寄ってきた。
六限の教室に行きすがら、半歩後ろで早歩きする薬代が、話をふる。
「ごめんね、なんか、行った覚えのない教室で、寝ちゃってたみたい」
「いや。これから探そうかとおもってたんだ。それって、七限の教室でか」
「うん、そうなの。わたしどうしてあそこにいたんだろう。不思議」
「俺も、お前と合流した場所に行った覚えがないんだ……」
無言で顔を見合わせる。二人して授業をさぼって夢でもみていたのか?
「なぁ、それは何だ?」
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