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「……正直、混乱してます。でも、他の同期生たちがよそよそしかった理由は、呑み込めました。納得も、できました」
不要、という烙印に、彼らは常に怯えていた。
彼らという人格は消滅し、この世界を維持している「ノウ」へと還っていく。
いずれ「ノウ」となる俺を、彼らがどんな気持ちで見ていたのか、今ならきっと想像できる。
「それに俺はきっと恵まれていました。その事情を知りながら傍に居てくれた友人達がいた。薬代、そんな顔するなよ」
「うん、しない。わたしはうれしいの。本当に友達になれたみたいで、うれしいの」
―チュウイ シオガイヤクヨ、スイブン エンブン アタルト データトブ
「あっ ごめんなさい」
塩貝薬代と「葉坂悠十」という理解者がいたから、事実を知った今、俺はそんなにショックを受けていないのだろう。
自分以外の存在を気にかけられる事は、きっと自分を保つための力になる。
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