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ある程度歩いたところで、神様の足が止まり
こちらに向き直す
「この扉が、優馬くんが勇者として召喚された世界、そして弥生くんが行く世界への扉だよ」
その言葉を聞いて、改めて自分が異世界に行くんだと理解する
「あ、そうだ。はいコレ」
そう言って渡してきたのはメモ帳
パラパラとページをめくると文字がビッシリ書かれている
ちゃんと日本語だ
「これには、弥生くんの能力のことや、今から行く世界の知識が全部書かれてるから、肌身離さず持っておいてね。一応、なくしても弥生くんの元に帰ってくるようにはしてあるけどね!」
「ありがとう...」
...
「ほ〜ら、早く行ってくれないと、僕が弥生くんのこと離せなくなっちゃうよ」
と言い神様は俺の背中を押して扉の近くに立たせる
まさかこんな事になるなんてな
俺は覚悟を決めて扉に手をかける
あ、そうだ...
「神様の名前、教えてよ。」
神様は少し驚いた顔をした後
ふんわりと微笑んで言う
「僕の名前は、ユウリコリス。リコリスって呼んで。行ってらっしゃい、弥生くん」
「うん、行ってくるね、リコリスさん」
弥生は、はにかんで扉の奥に進んで行った
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