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「アハハ、やっぱりね~。君は優秀過ぎるから、絶対にあの船に辿り着いちゃうと思っていたんだ。やっぱり迎えに行かせて正解だったね~」
ケラケラと軽やかに笑う継科に、宇佐がふて腐れる。
「仕方無いだろう、あんな不審な外人と金ピカの胡散臭い船なんて・・最早向こうから『調べてくれ』と言ってる様な物じゃないか!」
「確かに」
南部中佐と国峻が二つ返事で頷いた。
「おまけに・・僕の後ろを取る奴があそこには居たんだ。・・あの流暢な英語、恐らくはイギリス人だ。間違いない」
継科が顎の下で指を組み、肘をつきながらニヤリと笑う。
「フン・・恐らく、それはSIS(英対外情報局)だね。赤い髪のくせ毛なら、ブラックマン少佐の可能性が高い。最近彼等は船で日本に着いたばかりだからね。この辺でよく見かけると部下達から報告は受けていたんだ」
「クソッ、何でもお見通しか。南部中佐、いい加減こんな茶番は止めて下さいよ! まさか今更僕を試している訳でも無いでしょうに!
それにこいつらは何者なんですか? 僕達の中に何者か解らない奴を放り込まれると、気持ち悪くて堪んないんですよ! いったい何の意図があって、今のこんなごたついた時期に、こんな爆弾放り込んで来るんですか! 洗いざらい説明して貰うまで、僕は永遠にあんたを追い続けますよッ!!」
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