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「カレンさん達には受付嬢って嘘を言ったんです。本当は営業事務にいきます。でもそれは月野さんのおかげだから、月野さんだけには本当のことを伝えたくて」
「 美愛よ、あやめさん。私も今まで言ってなかったけど苗字で呼ばれるのあんまり好きじゃないの」
とおどけてみせればあやめさんの顔に笑顔が戻る。
とても愛くるしくてアイドル顔立ちをしてるあやめさんはそれはもちろん秘書課の中で上位を争ってしまうのに自薦も他薦も問えないだろう。会社が終わるまでは下の名前で呼ばないように忠告だけしてあやめさんとわかれた。
あやめさんとはこの会社を辞めてから一度ゆっくりランチでもしたいなと思いながら残されたわずかな日数を事務処理をして過ごした。
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