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カイトとミヤビを病院に残して事務所に戻る事にしたヤマサンとソウタと俺。
…あの二人で大丈夫か?ってちょっと心配になったんだけどね
「カケル。多分、寧ろ二人がいいと思いますよ」ってソウタに言われて。
半分位は納得したけど。
「ソウタ、俺とヤマサンだけ戻ってもいいけど」
正面玄関まで来た所でそう言った俺に少し苦笑いのソウタ
「いや?兵藤さんと話すなら、絶対俺がいた方がいいでしょ?ね、ヤマサン?」
「ん…まあ、ね。」
いつも通り柔らかく笑うヤマサン。
「カケル、ここはミヤビとカイトに任せておけば大丈夫だと思うよ?」
まあ、ヤマサンがそういうなら…いいのかな?
「ほら、おじさん、こっちだから!」
反対側に行こうとするヤマサンを連れ戻してるソウタはいつも通りで。
まあ…ソウタなりに色々な考えがあるんだろうけど。
ミヤビの側にいてあげてーんじゃないかな?って思ったんだよな、チラッとね。
…もしかしたら、ミヅキちゃんの側にも。
少し病院を振り返る
ほんと、ミヅキちゃんてさ…
「カケル!ほら早く行かないと!兵藤さん事務所についちゃったって。」
「あ、ああ…うん。」
また進行方向を見たらヤマサンがふにゃりと笑った。
…ヤマサンはどこまでわかってんだろうか、そう言う諸々の事。
それと…今俺達を取り囲むがごとく起きてる諸々の事件の事も。
二人に気付かれないように小さな溜め息をついた。
あのグラサン男が現れた時
その殺気にも驚いたんだけど、それ以上に俺はヤマサンとグラサン男の会話に違和感を抱いた。
『そいつ、どうするつもり?』
『お前達の知った所ではない』
俺の勘はソウタとかカイトみたいに冴えてはいない。
だから気のせいって方が可能性は高いけど。
もしかして…あの男の事、ヤマサンは知ってる?
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