第六話 Light and darkness ~光と闇を見つめて~ 

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 それはいつもの通り、朝の挨拶で終わり、その後はそれぞれのスケジュールに従って天界の一日が始まる予定だった。玉座に座るゼウス。その左にガブリエル。その右側にルシフェル。正面にミカエル。そのやや後ろにウリエル。玉座後方にラファエル。いつもの通り挨拶が終わり、ミカエルは稽古場に向かおうとゼウスに背を向けた。  その瞬間、何を思ったのか突然ルシフェルは高く真上に瞬間移動し、腰の剣を引き抜くと一気にゼウスを目指して急降下してきた!    瞬時にゼウスを庇う為に彼の前に立ちふさがるガブリエル!   全てをやや離れた後方で心配そうに見守るラファエルは、万が一の為にすぐに応戦出来るよう剣を構える。 全てを冷静に見守るウリエルは、何か体内の気を高める事に集中しているようにも見える。 ……当のゼウスは、自身が狙われているのに微動だにせず、ただ真上から迫りくるルシフェルを見つめていた……  そう、ゼウスはあの日ルシフェルと会話をした事を思い出していたのだ……。  あの日、ミカエルを去らせた後振り返り跪いたルシフェルに、彼はこう問いかけた。 「ルシフェルよ、人間達は幸せではないのか?」  ルシフェルは、ゼウスの琥珀色の瞳をしっかり見つめながら、 「人間達は、何が幸せなのか見失っている者が多いのだと思われます」  と応じる。 「お前の意見を聞かせてほしい」  とゼウスは先を促した。ルシフェルはゆっくりと答える。
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