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少年の目に明らかな涙が溢れる。痩せて顔色の悪い少年の大きな目に、沢山の涙が浮かんだ。
納得してなんかいない。それが分かる様子に、ランバートはムッとして少年の軽い体を脇に抱えた。
「わぁ!」
「おい…」
「泣きながら強がるなんて、馬鹿な事だ」
キッパリとランバートは言って、そのまま歩き出す。ファウストがその隣を、自警団詰め所へと案内していく。
少年はランバートの腕の中。抱えて、その細さに驚く。満足に食べているのかも不安な痩せ方だった。
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