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ふわりと体が浮いて、横抱きにされる。首に腕を回して運ばれるベッドに、体が沈んだ。
「流石に少し狭いな」
「ははっ、本当だ」
ファウストの部屋のベッドはキングサイズよりもやや小さいくらいで、男二人でも余裕だ。それがセミダブル程度のベッドで抱き合っているんだから、狭いだろう。
でも、この狭さもどこか新鮮だ。より体が触れている。
首に腕を回したまま、引き寄せるようにキスを強請った。角度を変えて深く絡まる舌が、舌の付根や歯の裏側をくすぐる。くすぐったく、でも疼くキスに甘い吐息が溢れ出る。
離れて濡れた唇が、そのままローブの前を開き、キスを落としていく。見える所に所有の印を付けられるのは、ゾクゾクと心地良い。
ランバートも負けず、ファウストの首に顔を埋め強く吸った。赤くついた印は「この人は俺の」というランバートだけの印。そこを舌でくすぐれば、低い笑い声がする。
「もっと付けたければ、付けていいんだぞ」
言われて、少しだけ恥ずかしくなる。でも、そう言われれば欲も疼いた。
ファウストが胸の突起を指で捏ねくり、周囲を刺激する間。ランバートは髪を梳いて耳や首の後ろを撫でた。案外これが気持ちいいらしいのだ。
「はぁ……んっ…」
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