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少年は夢を見る
翌朝、時計は九時を回っていた。
「腰いてぇ……」
流石に腰が重怠く、激しく攻められた部分に違和感があった。だが、久々に満たされている。知らぬ間に枯渇していたのかもしれない。
結局二度ほど達し、落ちた。気づいたのが今だ。
過去にはもっととんでもない事もしただろうに、その時はまったくもって平気だった。それなのに、ファウストが相手だと三度目まで色々ともたない。
それでも今日はやりたい事が…今日でなければならない事がある。九時ならまだ平気だ。
起き上がって汗を拭って着替えていると、きっちりと着替えたファウストが食事を持って部屋に入ってきた。
「起きたのか」
「んっ、おはよう」
「あぁ、おはよう。平気か?」
「まぁ、なんとかね」
苦笑して言えば、申し訳なさそうに笑うファウストが食事のトレーをテーブルに置く。そして、互いに当然のようにキスをした。
「今日はどうする?」
「ミックだっけ。あの子にまず会いに行きたい」
「自警団詰め所だな。俺もあの後が気になっているから、行くつもりだ」
とりあえずは一緒にいられる。それに安堵すると同時に、デートはしたいと欲張りに思う。いい方法を考えなければ。
何にしても腹ごしらえ。温かなスープとサラダと焼きたてのパンを食べ、ランバートとファウストは自警団詰め所へと向かった。
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