コンクールの行方

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――後日談  それから数ヶ月後、ランバートとファウスト、二人宛に荷物が届いた。  差出人はウォルシュ氏で、荷は木製の薄っぺらもの。  二人でそれを開けた時、同時に「あっ」と声が出た。  それは、綺麗な絵画だった。黒く美しい光沢のある衣服を身に纏うファウストが剣を水平にして下賜する。  それを受けるのは、白とエメラルドグリーンの衣服を纏う金髪の男、ランバートだ。  この国の古典的な騎士物語に題を取ったその絵の中にある二人は、確かな信頼と深い愛情を持ってその画面の中にある。 「この部屋には勿体ないな」 「いいじゃないか、彩りだよ」  贈られた絵は、ランバートの理想に思える。この絵の中にある二人の姿を目指し歩いていける。この絵を見る度に、胸にある思いを何度だって思い出せる。そんな気がした。
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