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トンナムの朝
今、季節は夏の終わり残暑の中、シャツの背中を伝う汗の滴が心地よく感じる頃。
トンナム国、田舎の山村の森だらけ田んぼと川の自然の土地。
チョモル村、その中にある小さなミシン工場の敷地の中。
プレハブ小屋のひとつのその中で。
今、ひとりの少女が社会人として働くために産まれて初めての採用面接に挑んでいるところです。
面接官「あなたのお名前は?」
少女「アン・ユウリィです!」
面接官「学校はどうされました?」
少女「はいっ」
「私は今17歳で高等学部2年生なのですが。現在この社会情勢ですので。勉学に励むよりも、少しでも早く社会に出て自立する方が良いのではないか。と考え、学校を自主退学いたしました。」
面接官「ふむん・・・」
「今時、珍しいくらいの真面目なお嬢さんだな。」
「よろしい。では、アン・ユウリィさん。」
「我が社の為に働いてくれますか?」
アン「はいっ」
「一生懸命働かせていただきます!」
アンの顔は仕事が決まった喜びで、笑顔がはちきれそうだ。
両のこぶしを両膝の上に乗せたままの。正しい姿勢でパイプ椅子に座る小さなアンは。
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