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めまいを起こすような強い快感に、玄関扉に背をつけたまま座り込みそうになったら、ひょいと掬うように抱き抱えられた。かろうじて帯が浴衣崩落を支えている状態の日向と違って、着崩れもせずなんならもう一回ステージに上がれそうな逸也の余裕がずるい。
そんなふうに言えば、「ばーか、このままステージに立ったら本物の変態だぞ」と、しっかりと芯を持って呼吸するよう脈打つスーパーマグナムをぐりぐり押しつけられた。
「それともセックスアピールましましで優勝できたかな」
「優勝する前に捕まるから」
「だーよーなー。捕まらなかったお祝いに、いっぱい抱かせて」
初めて会った日にされたように姫抱きされて、連れていかれたのは調理場直結の座敷って。
「イチさん、ベッドがいい」
「や、もう俺のエネルギー、すべてマグナムの方にいっちゃってるから二階までもたねぇ」
「ちょ……、や」
昼寝毛布の上にころんと転がされて見上げれば、男前はしゅるりと帯を解くところだった。肩から滑り落ちる紺色の下から現れた。
「え、なんでティーバック?」
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