蒼い服を着た神さま

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  「他チームから飲食物を施されたら破門になるんだろ?」 「暗黙の了解だわなー。ドーピングに限らず食中毒だなんだ、悪意のあるなし関係なく起きる時は起きる。友達から恨まれたり、自分も恨みたくなかったら気をつけろってこと」 スポーツの世界で15年生きてきた柊の言葉は時々ドッシリ重い。説得力がある。 「平目うんめ──☆ぬか漬けサイコォ──☆ご飯お代わりっ☆」 味噌玉はたくさんあるけど冷凍ご飯には限りがあるのにっ……!この他人を顧みない食い尽くし系……まさしくO型。かーさんと一緒。それでも、たとえ自分の食い扶持を減らしてでも、大事な人にお腹いっぱいになって欲しい俺と親父はA型だ。 ※この説は碓氷家にのみ適用されています。 「タイチ、雄大の前だと方言出るんだな」 「そうかな」 「みんなビックリしてた。いつも行儀良くて大人しいタイチが雄大には攻撃的だって。あれは心開いてるからだって」 「そう、かな」 「雄大、背が伸びてカッコよくなってたよなー。いやホラ顔面偏差値はタイチの方がぶっちぎりで高いよ?でもこう、雰囲気イケメン?」 「そう……」 「雄大がタイチのことギュってしたら、クルって回れるんじゃないかってくらい安定してたし」 「…………」 「それにホラ。タープの中に ふ た り っ き り で話し込んでた時も、ず───っと雄大が腕組んだり肩組んだり。同い年の幼馴染み感がそれはもう溢れててさ」 「…………」 「雄大が」 「俺の白飯食べていいよ」 「ヤッター☆」
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