愛さえあれば

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  人ってこうやって繋がって行くんだ。柊が俺に夢を与えてくれたように、俺も子ども達に伝えられたらいいなと思う。俺にもいつか必ず飛べなくなる日はやって来るけど、その時に誰かを見守って、応援できたら幸せなんだろうな。 そしてそんな未来も、やっぱり柊と一緒がいい。 「どした?疲れた?」 「大好き」 「……………」 「ずっと傍にいるから。一生、柊についてくから」 誰かに見咎められる前に、言うだけ言ってさっさと退散。と思ったらゴーグルが背中に飛んできた。 「危ないっ物を投げないっ」 「うるせー!タイチのアホ!」 あ、また泣く。逃げよう。 「逃げんなー!タイチのアホー!」 「あんた達!またイチャイチャして!」 「イチャイチャなんかしてないっ!タイチが悪いっっ!」 見上げる青空。 眩しい銀世界。 柊は、次はどこへ連れて行ってくれるだろう。
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