ぼくを呼ぶ声

4/11
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
彼は一気に不安になり、泣き出してしまいました。そして手足をバタバタと振り回し、自分を抱き上げている人から、逃れようとしました。 「……怖がらないで」 そんな彼に、声がかけられます。彼は暴れるのを止め、そぉっと目を開けました。 (だぁれ……?) 目の前の人を見て、思いついたのは『白』でした。頭からすっぽりと被った布。そこから覗いている手や顎。それらが皆、眩しい程に白かったのです。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!