15. エピローグ

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 事件は解決し、犯人は捕まった。いかにも刑事みたいな風格を持ちながら、以外にお茶目な石島。犯罪心理と法医学に精通しているが、空気を読めない行動がたまにきずな生駒。豊富な工場の知識を持つが、精神的に脆かった私。でこぼこだが、上手くお互いが噛み合っていたチームは、ここで解散する。  券売機横の柱が見えた。生駒と待ち合わせた場所。たった一週間の思い出だというのに、懐かしく思える。  改札の前で、石島が足を止めた。別れの時が来たのだと切ない思いを抱きながら、私達は向かい合う。 「それでは、私はここで。この度は捜査にご協力頂き、ありがとうございました」 「えへへ、どういたしまして」 「お前には言っていない」  生駒に厳しいツッコミを入れながらも、石島は笑顔だった。彼らのようなあけすけな付き合いがうらやましく感じた。出会い別れが多い、警官ならではの光景なのかもしれない。 「中川さん、お元気で」 「石島さんも。無理しないでください」  敬礼する石島に礼をして、改札を通る。壁に隠れて見えなくなるまで、彼はその場で敬礼を続けていた。  私が前、生駒が後ろに立ち、上りのエスカレータに乗り込む。生駒は科警研に戻るため新幹線で東京を経由して千葉に、私は会社に戻るため京都に向かう。  私達はエスカレータから降りたところの、電車のホームで足を止めた。 「さっき社長から直々に電話があって、会社に戻れることになったよ」 「無事調査が終わってよかったね」  生駒はかすんだ音の、やる気の無い拍手をしてみせた。     
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