二つの少女の物語

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私は、嫌われたくなくて、男女平等に仲良く接していたつもりだった。 でも、女子は気に食わなかったみたいで、私は嫌われた。 そんなとき、ミドリだけが普段通りに接してくれた。 それがどれだけ救われたのかは、私にしかわからないだろう。 * サチにはいつも彼氏なのか、友だちなのかわからない男の子が周りにたくさんいた。 私は男の子が苦手。というか嫌い。 男は容姿で人を判断するからだ。 私は決して美人ではないのは知っている。 でもブスではない。 ……と思う。 サチは、愛嬌もあって可愛くて、生まれ変われるならサチみたいな女の子になりたい。 そう思ってはいるけど、なかなか変われないのが人間なのだろう。 サチには友だちがたくさんいるから、私なんてすぐに忘れ去られてしまうだろう。 卒業と同時に私とサチの仲は断ち切られるだろう。 そう思っていた。 * ミドリの美しさは私が一番知っているつもりだった。 「なぁサチ?ミドリちゃん紹介してよ?」 お前なんかがミドリと並べるわけがない。 男子からそう言われていても、私はミドリを紹介したことはない。 ミドリは、そんなチャラチャラとした男は選ばない。 ミドリが選ぶ男はきっと、爽やかな印象の心の底から優しい美しい好青年だろうな。 ……悔しい。     
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