プロローグ

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 こんなにも長い間会えないと、リアムを想っているのは自分だけなんじゃないかという気持ちになって落ち込んでしまう。  二人の関係は秘密にしてるから、公に会いに行くこともできないし。  リアムが城を尋ねた時に会える、僅かな時間。  ーーそれが、二人にとっての恋人としていられる時間、なのに……  落ち込んでいるジュリアンに、エリックが優しく声をかけた。  「リアム様、今情報屋として活動してる酒場のオーナーに頼まれて、そこで働いてるらしいよ」  「えっ……」  リアムが、酒場で?
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