プロローグ

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 だが、もうジュリアンの頭にはリアムのことしかなかった。  この後、城下の視察が夕方まで入ってるけど……どうしても、リアムに会いたい。  「エリック、お願いっ!   僕をその酒場に連れて行って!!」  押し倒すような勢いでエリックに迫るジュリアン。  「ちょっ、ジュリアン様、落ち着いて……」  「ね、お願い。エリック。   こんなこと、エリックにしか頼めないんだ」  瞳をウルウルさせて首を傾げて懇願するジュリアンを前に、エリックは頷くよりほかなかった。  
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