プロローグ

2/13
前へ
/133ページ
次へ
 あ、あそこ、だよね。  城下でも治安の悪いとされる裏通りの、寂れた酒場の看板をジュリアンは見上げた。  周りには同じような暗く薄汚れた酒場や売春宿、何かの取引に使われているような怪しい宿屋等がひしめき合い、近寄り難い雰囲気を醸し出している。  城下の視察でも、治安が悪いこの辺りは近寄っちゃいけないって言われてたから、緊張、する……  すると突然、後ろからポンッと肩を叩かれ、ジュリアンはビクッと肩を震わせる。
/133ページ

最初のコメントを投稿しよう!

90人が本棚に入れています
本棚に追加