プロローグ

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 「っ!!」  ティーカップの中の紅茶が激しく揺れてその雫がジュリアンの臙脂色の半ズボンに落ち、染みが広がっていく。  「あっ、ジュリアン様大丈夫!?」  「う、うん。だい、じょうぶ……ごめん、ね」  エリックがくすりと笑みを溢す。  「まったくジュリアン様は分かりやすいなぁ」  だが、動揺していたジュリアンの耳には届かなかった。
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