奇妙なカメラ

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 そんな自堕落なタクローといっしょになってくれるという──。 「なんでも言うことを聞いてくれる、か……」  タクローはその言葉を口のなかで吟味するようにつぶやくと、大きく息をついた。ため息ではなく、なにかを決意する仕草だった。  アイリは間違いなく美人だった。こんな女が妻となってつくしてくれるなら、男としてこのうえない幸福だろう。 「よかろう」  タクローは偉そうに返事した。 「助け出してあげてもいい。だが、おれはなにをしたらいいんだ? どうやったら、おまえをここから助け出せるんだ?」  アイリはパッと花が咲いたかのような笑顔を見せた。 「ありがとう! うれしい! じゃあ、順番に説明するね」
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