第1章

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「白石さんって、以前CMに出てたんですよね」 小田切のひと言にコーヒーを噴き出しそうになった。 むせる私の背中を由紀が擦る。 「大丈夫ですか?」 「ありがとう、大丈夫よ」 私の動揺に、聞いてはいけなかったのかと一瞬気まずそうな顔をした小田切だったけれど、その話に喜川が食いついた。 「美桜さん、うちのCM出てたんですか!」 「美桜さんて言わないの」 「すみません。白石さん、うちのCM出てたんですか!」 由紀に窘められて凹んだように見えたけれど、興味は消えなかったらしい。 .
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