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もしかしたら、さっきの話の続きだとでも言いたいのだろうか。
小さな声でマスターが呟いた。
「悪い相手じゃないと思うけど」
マスターに見る目があるのは知っている。
ここで嫌というほど見てきたので疑ったりはしない。
だけど自分のこととなると鵜呑みには出来ない。
軽い女だと思われるのも癪に障るので、愛想笑いを浮かべるだけに留めた。
しかし、悪い相手ではないというのは頷ける。
一緒に飲もうとは言ってこない。
席を詰めてくることもない。
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