第1章

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「なにぼーっとしてるんですか、ランチに行きますよ」 「え、もうそんな時間? すぐバッグ持ってくる」 由紀に声を掛けられなかったら、きっと何時間でもそこにいただろう。 もしかしたら、思い出したくないことまで思い出していたかもしれない。 由紀に感謝だ。 「お待たせ」 「いつもの公園でいいですか?」 「えぇ、もちろん」 気候のいい日は近くの公園でランチをすることにしている。 大きな木の陰にあるベンチがいつもの定位置。 .
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