第一話

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シャルムは一軒家の扉をノックする。扉には準備中と書かれた立て札があった。扉の隣には「アルケミスト・ルーン」の看板が置いてある。 ここはシャルムが働く職場だ。 「緊張するなあ」 ノックをしてからしばらく待ったが、誰も出てこない。扉のガラスに自分の姿が映るだけだ。風で青髪のサイドテールが揺れる。 「あれ、おかしいな」 シャルムがドアノブを握る。しかし、扉は開かなかった。 「すみませ~ん」 扉を叩いたが、返事は無い。誰もいないようだ。 「どういうことだろう」
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