第一話

4/6
前へ
/259ページ
次へ
☆ 話は、シャルムがこの街に住むために、大家と話をするところまでさかのぼる。 レンガで造られた三階建ての建物に住む大家。大家はそこの一階を自分の部屋として暮らしていた。引っ越しの契約等の話も、そこで行われた。 白髪交じりの黒髪の男性、大家が確認をしながら契約書をテーブルに置いた。 シャルムはうとうとしながら、話を聞いていた。昨夜は錬金術の勉強で徹夜をしていたためだ。 「それじゃあ、シャルム・ロ―レイさん。あなたの住むところは勤務先と同じ。つまり職場が家ということになるわけなんだけれど、そこは問題ないよね」 「はい。事前に確認しておりますので、問題ありません」 「そう。良かった。で、職場はちょっと変わっていてね。エドナ・ルーンの持つ七つの職場のうちの一つがここ、オールラントでね、まあ、支店を受け持つようなものだよ」
/259ページ

最初のコメントを投稿しよう!

204人が本棚に入れています
本棚に追加