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「ありがとうございます」
「いいんだ。どうせゆくゆくは関係者になってもらう予定だからな」
「うん?」
シャルムには言葉の意味がよくわからなかった。首を傾げる。
「そういえば、ルダーさんはこの街の役人なんですよね」
「ああ、そうだよ。人手が足りないし残業も多くて大変だが、アットホームな職場さ」
「ブラックなんですね。かわいそう」
「勝手に決めつけんな。あと泣くな」
シャルムは涙を袖で拭った。本当に泣いているシャルムを見て、ルダーはため息を吐いた。
「まったく。せっかくだからシャルムのことを紹介してやろうかと思っていたのに。やっぱりやめようかな」
「いえ、ぜひとも紹介してください!」
「なんだよ。急にやる気になって」
「わたしの職場を宣伝しないと、仕事が無いんです!」
「お前のところも、ある意味ブラックだな」
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