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「見えづらいのに無理してると、益々見えづらくなりますよ?」
「……」
「そんで、もっと眉間に皺が寄って、しまいにはその皺が取れなくなっちゃいますよ?」
「別にいい」
「えー、勿体ない!」
思わずそう言ってしまうと、先輩が私の方をじっと見た。
「なんで?」
「えっと……」
ここは本音を言うべきか、言わざるべきか。
先輩がイケメンであることが皆にわかり、もっとファンが増えてしまったら。
とっつきは悪いけれど、先輩は元々親切でいい人だ。今よりずっと先輩を狙う女子は増えてしまう。私としてはそれは面白くない。
でも、そんな私一個人の思惑だけで先輩の顔に皺を作ってもいいのか? いや、よくない!
ここは涙を呑んで、本音をぶつけることにした。

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