第2章 男の人の涙
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「ちょ、ちょ、ちょ、 待って待って待って!」 私は手を解こうと暴れた。 暴れれば、暴れるほど、 その手は 強くしまる。 コウが私の胸あたりで、 目をつぶってる。 電信柱の明かりに照らされた コウを見たら、 まるで赤ちゃんのように 泣きながら、私にしがみついてる。 その顔見たら 何か、今は、こうさして あげようと 力が抜けた。
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