season 1 忘れられない恋 MASAくん

1/141
1298人が本棚に入れています
本棚に追加
/459ページ

season 1 忘れられない恋 MASAくん

グリーンデイ、オフスプリングの曲。 この曲を今でも聴くと 当時を思い出す。 彼からMIXテープをプレゼントしてもらったんだっけ。 手書きで曲名を書いてくれ 別れてからも テープが擦り切れるまで聴いていた 。 私 AI 20歳は、専門学校を卒業して新社会人として 英会話スクールに就職した。 だけど、1日で辞める事になる。 慣れないスーツを着て出社する。 華やかな受付嬢をイメージしてた私は、研修1日目から挫折を味わう。 体育会系上司から 顧客のデータを渡されて 「まずは営業!テレアポ! 電話しまくってしまくって勧誘する!」 そう言われ、無機質な部屋に新入社員は閉じ込められた。 説明も大雑把。訳分からずひたすら営業電話をかけさせられた。 マジ無理!営業なんて聞いてない! 最初はそうであっても まず ちゃんと流れを説明して欲しい! 会社の横暴なやり方に 不信感を持った事に 社会人未経験、甘ちゃんな 私は研修1日目で 辞めようと決心。 仕事帰り、1人でため息つきながら地下鉄の階段をトボトボ降りていた。 すると目の前に スーツを着た男の子が手を伸ばしながら階段を降りている。 気怠そうにネクタイを外し、またそのネクタイを持って手を伸ばしフラフラと降りる。 『なに この人。。。ヤバくないか?』 私は距離を空けて 階段を降りる。 行き交う人は居なくて、私たち2人だけだった。 すると その男の子は急にクルッの後ろを振り向き、私を見た。 『うぁっ! ヤバっ 目が合った!(;゚д゚)』 男の子はわたしの顔をジーッと見て 「あれ? 今日研修にいたよね?」 「え?? もしかして 同じ会社の?」 「ねぇねぇ あの会社どー思う? ブラックじゃね?」 いきなり馴れ馴れしく話しかけられたが、私も同じこと感じてたから 思わず大っきな声で 「やっぱり!?そう思う?? 私もなんか 違うって感じたの! 不信感が出てきてさぁ!」 2人でしばらく階段で立ち止まって そんな話をする。 「ねぇ 今からヒマ? メシいこ!」 突然の誘いに戸惑いはあるものの、彼の人懐こいキャラに警戒心も薄れたので、彼の誘いに乗ってしまう。 階段での立ち話。。 それが最初の彼 MASAくんとの出会いだった。
/459ページ

最初のコメントを投稿しよう!