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疵と、あなたのこと。
今も、忘れない。
あなたのことを。
初めて出会った時のあなたは、陽だまりのような笑顔を浮かべていた。
わたしは、その表情に惹かれて。気づくとわたしは、あなたと一緒にいるようになって。
話してみると、あなたは少し変わった人であるようだった。
いつも飄々としていて、誰かに何かを言われてもどこ吹く風、という感じで流して。
だけどそのくせ、綺麗なものに目がなくて。
それについて語るとき、あなたはいつも目を輝かせていた。
わたしはあなたの話を聞くのが好きだった。そしてあなたが、私の拙い話を楽しそうに聞いてくれるのもまた、とても心地よかった。
そういうことを、覚えている。
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