僕と妻

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近くのスポーツジムの会員になり早朝コースだと比較的安いのでそこにいき始めることにした。 数回も行くと馴染みのある面々が出てくる「鈴木さん、今度一杯やりませんか」と言われて飲み会に参加してみた。 確かジムでたくさんのコースを提供している中で太極拳のコースの面々の人が集まってきた。 「へ~鈴木さんってプロのイラストレイターなの」と言われ、うちの出版物に絵を書いてくれないかとの依頼もきた。 喜び勇んで帰ってきて妻に報告すると、「よかったじゃない、元気なあなたをみるのも好きよ」といってくれた。 仕事の内容の打ち合わせで」仲本さんのところ会社にいった。 大きな車を修理することを生業とする会社で広い敷地にクレーン車やらダンプトラックが入ってきて、大きな屋根がある工場に入って従業員が修理し点検している。 「ちょっとみますか」と彼がいったので仲本さんが運転するダンプトラックに乗り込んだ、視界が変わるとなんだか気が大きくなったような気になる不思議な気分だった。 戻ってくると僕はすっかりトラック野郎の気分になった。 それで仲本社長が求めているのは写真ではなくてイラストだった。 何でも温かみのある感じがあるものと抽象的なことを言われたので・・・ 困った。 ここでの雰囲気を感じながらイラストを描いていきたいという希望の旨をいうと、社長は「いいですよ。事務室だと空いている席がありますから」とカラーコピー機があるので出来上がったイラストを社長にその場でみてもらい色々修正点や彼の好みをさぐることにした。 僕の日常に変化が起きた朝になると仲本社長の工場への出勤だ。
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