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午後は五時になると事務員は全員帰った。
僕も帰る間際にひとりだけのこっていた社長に今日簡単に描いたやつをプリントアウトして仲本社長にみてもらった。
仲本社長は「うーん」といって「僕のイメージとはちがいますね」といった。
社長のイメージってどうなのだろうと思って、僕は詳細なことを伺った。
なんでも話しを伺っているとクリスチャン・ラッセンのような感じだった。
さっそく。家に帰ってPCを開いて画を描いていたとき、妻が「残業なの」と尋ねた。
僕が「そうだ」と答えると、コーヒーが出来たから一緒に飲まないと言ってきた。
今日は二人とも外食で済ませたため、一緒に顔をあわせて今日の出来事を話した。
僕が「君の作ってくれたコーヒーが好評でね。
みんな全部のんじゃったよ」といった。
彼女は上品に片手で口をふさいでクックと笑いながら明日はもっと多めに作っておこうかしら」といった。
僕が「そうだね」と答えた。
彼女はいま通っている陶芸教室のことを話し出した。
「奥がふかいのよ。無心になってつくらないと自分のこころを表すみたい」と楽しそうだった。
「今度生徒さんの作品の展示会があるから一緒に見に行こうね」と無邪気にいった。
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