プロローグ

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いつから始まっていたのか。 特定の現象に遭遇した際、その当事者にとっての始まりは、常にその時とは限らない。 私の場合もそうだったのかもしれない。 私が観察した現象は、超常現象だったのか、それとも人間の狂気だったのか。 いずれにしろ、こうして今、事の顛末を私が知る限りの範囲で記録に残せている。 あるいは、これから先に今回の一件に影響されて何かが起きるかもしれない。 そうなったら、なおさら今回の手記が何かの役に立てばいいと願うばかりだ。 また今回の出来事で、亡くなられた方々や、結果として私のために犠牲になったハワードと翔には、哀悼の意を表する。 さて、どこから始めようか。
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