9人が本棚に入れています
本棚に追加
「ブレーカーが落ちてしまう」
「は?」
「充電中なんだ」
「充電って……ロボットなのか?」
信じられない、といった表情の秀電。
「どれどれ……」
寝ている女の子の傍らに片膝をつくと、ケーブルをたぐりよせ、Tシャツの裾をめくった。
「ちょっとにいちゃん!」
弟は兄の手をつかんだ。
「なにをする気だよ。それはまずいだろ」
「人間じゃないんだろ?」
「いや、でも……」
秀電にとってはマネキン人形にも似た物体にすぎないが、灯雅にとっては一度会話を交わした「生きている」存在だった。どうしてもそれなりの扱いになってしまう。
そのとき、彼女が目を開いた。首を起こし、二人の男子を見た。
最初のコメントを投稿しよう!