第1章

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「そうかぁ?結構大変だぞ!」 「大変だから、僕が手伝うんだよ!」 「かあ~、頼もしい奴だなぁ~」  そんな、僕とお父さんの会話を、お母さんは、静かに微笑んで嬉しそうにしていた。  翌朝、風邪は、だいぶん良くなった。昨日しっかりと養生したのと、富山県の風邪薬が、良く効いたみたいだ。 「念のため、今日もう一日休んで、完全に治しなさい」  お母さんが、そう言って今日の分の風邪薬を、渡してくれた。 「しばれるけぇ、家の中で大人しくしてんしゃい」  お父さんは、作業に出かける準備をしていた。  朝8時。お父さんとお母さんが、仕事に出かけた。外は、まだまだ寒そうだった。 「今日も、つまらんがねぇ……」  僕は、布団の中で目を瞑(つぶ)りながら、亜紀ちゃんの事を考えていた。亜紀ちゃんは、学校の同級生で、女の子なのに、いつも僕たち男子と遊んでばかりいる、少し変わった子だった。 「亜紀は、おちんちん付け忘れたんじゃなかろうか?」  僕は、そんな事を考えながら、いつの間にか風邪薬が効いてきたのか?深い眠りに落ちていった。  午前十一時くらい。僕は、目を覚ました。 「な~ん、退屈やわぁ……」  僕は、ジャンパーを着こんで少し外に出てみる事にした。 「うん?なんね、あれ……」  僕は、集落を散歩しながら空に何か、光る物体が、不規則な怪しい動きをしながら飛んでいるのを見つけた。 「UFO?んな、馬鹿な!」  その物体は、光を放ち続けながら山の頂上に向かって、急激に落下し始めた。 「なん?落ちるぞ!」  飛行物体は、そのまま山の山頂近くに、落下して影も形も見えなくなった。  僕は、何かに急かされるような感覚に襲われて、山を登って、あの物体の正体を突き止めてやるつもりで、遊び慣れた山道を数十分で登り詰めた。 「なんもない……」  確かに、あの飛行物体が、落ちたはずの場所付近には、いつもと変わらない光景が、静かにたたずんでいた。 「けど、なんか変な臭いがする……」  僕は、そのきな臭い臭いのする場所へ、自分の嗅覚を頼りに歩を進めた。  そこには、何かが落下したような、直径5メートルくらいの大きな窪(くぼ)みがあった。 「何だろう?」  僕は、恐る恐るその窪みを凝視(ぎょうし)して、中の様子を確かめた。 「何か、小さな物が動いている……」
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