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そこで水落は宝来に受け入れてもらえたことで安心したのか、自らの胸の内を明かし始めた。
「俺、宝来くんのこと二十四時間考えちゃうっていうかさ、あ、寝てる間は考えてないだろってつっこみたい? 実は寝てる間も夢に見てんだよね。だから二十四時間で合ってる」
「でも仕事中は仕事に没頭してますよね?」
「仕事はまあ適当にやってるよ。ほら俺頭いいし要領もいいからそんな必死でやんなきゃいけないことなんてないし」
相変わらずのビッグマウスに思わず閉口してしまう。
まあ、本人がそこまで言い切るからにはそうなのだろう。むしろそれで通っているからこそ特捜部のエースになれているのだろうから。
「だけどあの、特捜部が取り扱っているのは国家の重要案件ですから、仕事中は仕事のこと考えてください」
「そうしたいけど無理なんだよ。もうしょっちゅう宝来くんのこと考えてる。何してんのかなって。他の男に手出されてないかなって」
「考えすぎですよ。そもそも僕は男性からモテるわけじゃないので」
「モテないわけないじゃん。だって宝来くんって世界で一番可愛いし。他の男が狙いまくってるよ。気づいてないだけでしょ」
「……」
つっこみどころが多すぎて何をどう言えばいいのかわからなくなってきた。
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